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ゴブリンスレイヤーを取り巻く人の縁の物語 : ゴブリンスレイヤー:ブランニュー・デイ レビュー


ゴブリンスレイヤー:ブランニュー・デイ 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)

 

タイトル:ゴブリンスレイヤー:ブランニュー・デイ

  作者:(漫画)池野雅博(原作)蝸牛くも(キャラクター原案)神菜月昇

  年代:2018年~2019年

  巻数:全2巻

 

あらすじ・概要

 勇者や凄腕冒険者が活躍するヒロイックなハイファンタジーの舞台裏で、ただひたすらに最弱にして最悪の魔物ゴブリンを狩り続ける男の物語『ゴブリンスレイヤー』。

 「たがが外れた」復讐者であり、徹底した現実主義者でもあり、不器用ながら筋を通した生き方をする人間味もあるゴブリンスレイヤーと、その周囲の人々の繋がりが描かれた人気コミカライズ作品の外伝です。

 コミカライズ版では本編と別のタイトルとなっていますが、原作小説での4巻に該当する内容となっています。

 ゴブリンスレイヤーとその周囲の人々の冒険と日常を描くショートストーリー集です。

 

ゴブリンスレイヤー』をご存じでない方ははこちらの記事をご覧ください。

www.iiisibumi.com

 

 

いつものメンバーの他に、新米戦士や見習い聖女、獣人女給のエピソードも

 各話ごとに主役もエピソードも切り替わる形式のショートストーリー集です。

 ゴブリンスレイヤー本編よりもゴブリン退治の割合が控え目で、平和な日常エピソードも多く、漫画表現も含めてだいぶマイルドな内容になっています。※残酷描写、ゴブリン描写がないわけではありません。

 本編よりも肩の力を抜いて読めるライトな読み心地です。

 ゴブリンスレイヤーや牛飼娘、一党の仲間たちといった本編で活躍機会の多いメンバー以外のエピソードも多く、新鮮な気分で楽しむことができます。

 例えば、新米戦士と見習い聖女、ゴブリンスレイヤーとも面識のある新人冒険者たちの日常。

 例えば、ゴブリンの危機にさらされる辺境の村に住むある男の子のお話。

 例えば、冒険者ギルドの酒場で働く獣人女給が「何か変なの」にご飯を食べさせようと奮闘するお話。等々。

 勿論、いつものメンバーが活躍するエピソードも豊富です。

 牛飼娘や妖精弓手たちが休日に街で遊んだり、ゴブリンスレイヤーと重戦士と槍使いのトリオでダンジョンアタックしたり、妖精弓手と鉱人道士と蜥蜴僧侶の3人がゴブリンスレイヤーに会いに来る直前の冒険が語られたり等々。

 それぞれのお話も面白いのですが、エピソードに少しずつ繋がりがあり、通して読むことでゴブリンスレイヤーを取り巻く人と人の繋がりや、縁といったものの趣を味わうこともできます。

 本編やイヤーワン同様におまけページには原作者の蝸牛くも先生による短編小説が収録されております。

 

時系列と読むタイミング

 この漫画の内容は、ゴブリンスレイヤーの世界観と世界設定、登場人物を知っていることが前提の内容なので、まだゴブリンスレイヤー本編を読んだことがないという方にはオススメできません。

 原作小説では4巻に該当する内容なのですが、時系列としては水の都での冒険が終わってから、収穫祭が始まる前の頃のお話となっております。

 漫画版だと6巻と7巻の間、より正確に言うならば、6巻に収録されている29話と30話の間くらいのお話でしょうか。

 この漫画に手を伸ばす前に、まずはこの辺りまで『ゴブリンスレイヤー』本編を読み進めることをお勧めさせていただきます。

 原作小説では収穫祭が3巻なので、それと同じく、収穫祭が終わってから振り返る様に楽しみたいという方は漫画版8巻の終わりまで読んでしまってもいいかもしれません。

 アニメ版の一期の最終回まで見たという人も丁度いいタイミングかもしれませんね。

 

こんな人にオススメです。

 

こんな人にはオススメできません。